高領域紫外線カットフィルムのご案内
紫外線による健康への影響
紫外線には、ビタミンDを合成し骨を強化する作用や細菌やウィルスを殺菌する作用がありますが、紫外線を浴びることによって起こる様々な健康被害も指摘されています。
その中で問題になるのが皮膚がんです。これは、紫外線が遺伝子を傷つけ、細胞を修復する機能を抑制することが原因と考えられています。
皮膚以外では、目への影響も大きく、例えば、スキーなどでゴーグルをしないで、目が充血して痛くなるのは、強い紫外線を浴びたことによる「紫外線角膜炎」にあたります。
この他にも、免疫力を低下させ感染症にもかかりやすくなるなどの原因になります。
家財・調度類の劣化
紫外線は人の健康への悪影響があるほか、家財の劣化を促進させます。
木製インテリアやフローリング、自然素材の雑貨は退色が進み、自然な艶が損なわれたり乾燥し傷がつきやすくなったりすることがあります。
革製インテリア(ソファ等)も色艶がなくなり、表面がひび割れやすくなります。
プラスチック製品はパリパリになって壊れやすくなったり、塗料が剥がれやすくなるなど、有機物質系のものはすべて影響をうけます。
日本国内の紫外線量は、年々増え続けています
気象庁によると、国内の紫外線量は、観測開始の1990年以降、増加傾向にあるのは事実のようです。
上記3地点での地表に到達する紫外線量が、1990年代の初めの観測開始以降、増加し続けているのがわかります。
地上に届く紫外線量は、オゾン層以外に雲量や大気中に浮遊する微粒子の増減によっても変化し、国内の紫外線量は、1990年以降、長期的な増加傾向にありますが、その主な原因は雲量や大気中の微粒子の減少と考えられています。
「紫外線を浴びる」というのは、太陽からの直射だけではありません。
実は、地面や建物の壁などに反射した散乱光による紫外線も浴びています。
紫外線は、身近なものに反射・散乱して私たちに届いているのです。
たとえば、紫外線直射を1とした場合、新雪は、反射を含めた相対値は1.8にもなります。砂浜は1.3、白い壁は1.2、アスファルトや芝の上でも1.1にもなり、紫外線は増幅して私たちに降りそそいでいるのです。
高領域紫外線カットフィルムのご案内
通常は「紫外線カットフィルム」という製品分類はありません。
紫外線カット機能は、透明飛散防止フィルム、遮熱フィルムや防犯フィルムなどほとんどのフィルムの付帯機能として備わっているからです。
窓ガラスフィルムには色・明るさに関わらず、国内流通するほとんどの製品が「紫外線99%カット」と紹介されています。
しかし、この「紫外線99%カット」の機能、実はJISで規定された試験対象領域(300-380nm)を対象にした試験結果に過ぎず、環境省などが定める紫外線全領域(200-400nm)を対象にした試験結果ではないのです。
実際の太陽光線における紫外線カット機能に対して、この99%という数字をそのままスウェーしてあてはめるのは拡大解釈でしかなく、とりわけ380-400nm付近の紫外線は、通常の窓ガラスフィルムでは半分以上透過しているのが実状です。
そもそも、窓ガラスフィルムの紫外線カット機能は製品自体の耐候性向上(長寿命化)を目的として付与されているものであり、人体の健康被害や家財の劣化への抑制機能はその二次効果にすぎません。
高領域紫外線カットフィルムは、年々強くなる紫外線量に対して「人の健康」と「豊かな暮らし」を守ることを設計コンセプトとした新しい高機能窓ガラスフィルムなのです。
※↓↓動画でもご紹介していますのでぜひご覧ください。↓↓
一般の紫外線カットフィルムより一つ上のクオリティをもつフィルムをご紹介
紫外線について
紫外線とは?
紫外線(Ultra Violet rays)は、一般的に「UV」ともよばれます。
電磁波の一種で可視光より波長の短い光が紫外線です。
波長の長さ(nm=ナノ・メートル)により分類されます。
波長って?
・UV-C (200nm~280nm)
大気層(オゾンなど)で吸収され、地表には到達しない
・UV-B (280nm~315nm)
ほとんどは大気層(オゾンなど)で吸収されるが、一部は地表へ到達し皮膚や眼に有害、日焼けや、皮膚がんの原因に
・UV-A (315nm~400nm)
家財(カーテン、絨毯etc)、絵画などの退色
UV-Bほど有害ではないが、長時間浴びた場合の健康影響も懸念されている
国内流通するほとんどのフィルムは紫外線遮蔽(UVカット)機能が付与されていますが、紫外線全領域(200~400nm)をフルカバーしているわけではないのです。
3タイプのフィルムの透過率分光曲線のグラフと解説
3タイプとも↑で示す380nm付近から透過率が急上昇し、紫外線領域最長の400nm付近になると40-50%まで透過していることがわかります。
では「380nm~400nm」領域の紫外線の特徴はどんなものなのでしょう。
みなさんも「ブルーライト」という言葉をお聞きになったことがあると思います。
ブルーライトは可視光線の中で散乱率やエネルギーが高い光線で人の目に悪影響があるともいわれており、カーテン、カーペット、家財の色褪せ、劣化にも、ブルーライト領域の紫外線が少なからず影響しています。
「ブルーライト領域(380nm~)」までをカバーできるような窓用フィルムは非常に少ないのが現状です。
国内で一般流通する
窓用フィルムについて
紫外線遮蔽性能を検証してみました
測定で使用したフィルム
用意した機材
紫外線照射ライト:ガイアノーツ社製 M-09
照射領域:ピーク395nm(395nm付近)
照射量:160μW/㎠
①マザーツール社製 UV-340A
測定領域:290-390nm
②UVチェックカード(製造元不明)
測定領域:紫外線感応により紫色に変色(280-400nm)
①紫外線測定器
(測定方法)
測定器受光窓に計測測定対象フィルムをのせ紫外線ライトを直接当てて照射する
②UVチェックカード
(測定方法)
紫外線感応部分に測定対象フィルムをのせ紫外線ライトを直接あてて10秒間照射する
受光した紫外線量が多いほど濃い紫色に反応する
測定器による測定結果
各フィルムとも紫外線透過量は 0μW/㎠ でした
本器の測定領域(290-390nm)の紫外線は遮蔽されていると考察します
UVチェックカードによる測定結果
UVチェックカードの感応領域が測定器と比較して広領域(~400nm)のためフィルムごとに大きな差がでました
5品種とも390nmまでの紫外線はほぼ遮蔽していますが、C,Eについては測定限界の400nmまではカバーできていることがわかりました
各社ともに紫外線遮蔽効果をうたっていますが、製品により性能差があるのは事実のようです
フィルムA 高透明遮熱フィルムとして高性能ですが紫外線遮蔽性能は一般品と同レベルです
フィルムB 防虫フィルムは紫外線カット性能が高いときいていましたが一般品並みでした
フィルムC 紫外線遮蔽性能は高いのですがオレンジ色というのが好みの分かれるところです
フィルムD 一般品と比較して効果は高いです
フィルムE 高透明ながら紫外線遮蔽性能が高いです
実は今回そのほか国内流通する様々なフィルムもチェックしてみましたが、上記CとEのフィルム以外(ほぼ全部といってよいほど)は程度の差はあれAやBと同様の結果になりました
「高領域紫外線遮蔽」はワンランク上の本格的なUVカット効果を期待することができます
当社では上記測定テスト「フィルムE」をご用意していますのでぜひご相談ください